磐田ニュース|結論
磐田市新貝に本社を置くヤマハ発動機は2026年10月6日、DiASilシリンダーの原材料をリサイクルアルミ合金へ順次切り替えると発表しました。開始はインドネシア生産車です。全採用製品の切替完了は2030年予定で、年約4万7,000トンのCO₂削減は完了時を想定した同社の試算です。
切替はインドネシア生産車から
ヤマハ発動機株式会社の10月6日付発表は、独自技術のオールアルミ製「DiASil(ダイアジル)シリンダー」の原材料を変更する内容です。従来のバージン材からリサイクルアルミ合金へ、順次切り替えるとしています。
切替を始めるのは、インドネシアで生産するコミューターモデルです。その後、世界へ展開する計画と説明されています。公式企業概要にある本社は磐田市新貝2500ですが、本社所在地と切替を始める生産地域は異なります。磐田の工場で導入が始まったという発表には読み替えられません。

再生材でも必要な部品機能を確認
DiASilシリンダーは、鉄スリーブやメッキ処理を必要としないオールアルミ製のシリンダーです。同社は2002年に開発・実用化した技術と説明しています。軽量化や放熱性などに加え、リサイクル性に利点がある部品として位置づけています。
一方、これまでは原材料にバージン材のアルミ合金を使っていました。リサイクル材に含まれる微量の不純物などが、金属組織、表面性状、耐食性の面で課題だったためです。リサイクルしやすい部品であることと、再生材を原料に使えることは、同じ技術条件ではありません。
ヤマハ発動機は、熱力学計算に基づく材料設計と、台上・車両での評価を重ねたとしています。必要な部品機能が確認できたことから実用化を決定した、という順序です。バージン材と同等の部品機能を持ち、同じ工程で製造できる材料を開発する取り組みとして説明されています。
年約4万7,000トンは将来の試算
ヤマハ発動機は、DiASilシリンダーを採用する全製品の切替完了を2030年に予定しています。その完了時に、年間約4万7,000トンのCO₂排出量削減効果を見込むとしています。発表には「試算」と明記され、すでに削減できた実績値ではありません。
数字の単位は、切替完了時の一年あたりの削減量です。2026年から2030年までの累計削減量ではなく、磐田市だけの削減量でもありません。発表時点の技術の実用化、今後の材料切替、完了後の削減見込みを、それぞれ分けて確認できます。
今回のリリースだけでは、部品一個あたりの製造量の分母や原価差は分かりません。そのため、この数字から車両一台の価格低下や、地元企業の利益額を計算することはできません。材料を切り替える計画と購入価格への影響は別の情報です。
磐田のものづくりの続報として読む
磐田の製造業に触れる入口として、磐田ものづくりフェス2026やコミュニケーションプラザの技術を伝える企画も紹介しています。今回の発表は材料技術の転換であり、それらの催しで新材料の実物を見られると案内するものではありません。
翌10月7日に発表された米国Deere & Companyとの協業合意とも、独立した発表です。再生アルミの採用を共同開発先の商品へ直ちに広げる計画は、この二つの発表からは確認できません。仕事の参考に読む場合は、導入地域、対象製品、完了予定年をそれぞれ公式発表で追える形です。
地域の背景は、磐田の産業の強みでも整理しています。材料転換の具体的な導入計画は、今回の企業発表で確かめる事項です。
出典(2026年10月確認/確認日:10月7日)
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