Q. eLTAXが9月に止まるって聞いたけど、うちの申告や納付は間に合わなくなりますか。
止まるのは2026年9月19日午前0時から24日午前8時30分までです。ただし19日から23日は5連休で、再開時刻は磐田市役所の受付開始と同じ8時30分。平日の営業時間はほとんど削られません。注意が要るのは自動車のOSSと、PCdesk(DL版)を使っている方です。
導入——来月、地方税の電子の窓口が5日半閉まります
磐田市が2026年8月18日にページを更新して、こう告知しています。「令和8年9月のeLTAX更改に伴うサービス停止について」。地方税の電子申告・電子納付のシステムであるeLTAXが、令和8年9月19日(土曜)午前0時から令和8年9月24日(木曜)午前8時30分まで、止まります。予定と書かれています。
時間にすると5日と8時間30分。5日半です。地方税を電子で申告し、電子で納めている事業者にとっては、入口が丸ごと閉まる期間ということになります。
私は磐田で小さな不動産業をしています。市の決めごとを作る側ではなく、それぞれの期限で地方税を払っている側から、この告知を読みました。
結論から書きます。この5日半で、平日の営業時間は1分も削られません。それがこの記事でいちばん先に伝えたいことです。理由は、カレンダーにあります。
まず、事実を整理する——止まるのは何か
磐田市の案内(ページ更新日2026年8月18日)が挙げている、停止に伴って使えなくなる手続きは4つです。
1つめ、PCdeskや税務ソフトを利用した地方税の電子申告・電子納付等の手続き。2つめ、地方税お支払サイトによる地方税の電子納付手続き。3つめ、スマートフォン決済アプリ等によるeL-QRを利用した地方税の電子納付手続き。4つめ、OSS(自動車保有関係手続のワンストップサービス)による電子申告に伴う電子納付手続きです。
ここは正確に読んでおきたいところです。止まるのは「電子の経路」であって、地方税そのものではありません。紙の納付書を持って金融機関やコンビニの窓口へ行く方法は、この期間も生きています。eL-QRが読めないのは、スマートフォンのアプリで自分で読み取る場合と、地方税お支払サイトを開く場合です。
停止の理由も、はっきり書かれています。システム更改です。地方税ポータルシステムそのものを新しい世代に入れ替える作業で、磐田市だけの措置ではありません。全国いっせいに止まります。あわせて9月24日から「地方税お支払サイト」は「eLお支払サイト」へ名称が変わる予定だと、磐田市の案内にも書かれています。ブックマークしている方は頭の隅に置いておいてください。
5日半のうち、平日は0日です
2026年9月19日は土曜日です。そこから9月23日までのカレンダーを開いてください。9月19日(土曜)、9月20日(日曜)、9月21日(月曜・敬老の日)、9月22日(火曜・国民の休日)、9月23日(水曜・秋分の日)。5連休です。祝日に挟まれた9月22日が休日になるため、2026年9月は11年ぶりの大型連休になります。
eLTAX側の告知にも、そのまま書いてあります。「令和8年9月19日(土)から令和8年9月23日(水)は休祝日中の作業となります」。つまり、5日半の停止のうち、平日にあたる部分は9月24日(木曜)の午前0時から午前8時30分までの8時間30分だけです。
そして、その8時30分という再開時刻に、私は少し感心しました。磐田市役所本庁舎1階の市民税課の受付時間は、午前8時30分から午後5時15分までです。再開時刻と、窓口が開く時刻が、同じなのです。
5日半止まると聞くと身構えます。実際に数えると、事業者が仕事をしている時間帯は、ひと目盛りも重なっていません。これは偶然ではなく、11年ぶりの5連休をわざわざ選んで作業日程を組んだ結果だと私は読みました。
磐田に住んでいる人には、もうひとつ重なるものがあります。9月19日と20日は、見付天神裸祭の二日間です。eLTAXが止まる午前0時ちょうど、見付では祭りの初日が始まっています。地方税の電子申告のことなど、誰も考えていない週末です。作業日程としては、これ以上ない置き場所だと思います。
例外がひとつ——自動車のOSSは9月18日の夜から止まります
「平日は0日」には、注釈が要ります。自動車の手続きだけは、金曜の夜から止まるからです。
eLTAXの案内に、2026年8月21日付の追記があります。OSS各システムでは9月18日(金曜)19時00分から9月24日(木曜)8時00分の予定でメンテナンスを行うため、その間は申請の受付、委任状作成、状況照会、税・手数料の納付ができないとされています。
9月18日は金曜日、平日です。19時からなので日中の受付には食い込みませんが、「金曜の夜に片づけよう」と考えていた分は、そこで止まります。自動車の登録や移転を9月中旬に予定している方は、9月18日の夕方までに終わらせておくのが安全です。相続で実家を引き継ぐときに家と一緒に車の名義も動かす、という段取りは私の仕事でもよくあります。家の登記に気を取られて車を後回しにすると、こういう日程にぶつかります。
9月24日に変わること——24時間365日、GビズID、WEB完結
止まるだけの話ではありません。9月24日の更改で、eLTAXの使い勝手そのものが変わります。eLTAXが公表している「更改に伴う変更点と注意事項のお知らせ」から、事業者に関係が深いものを4つ挙げます。
1つめ。24時間365日、いつでも使えるようになります。メンテナンス時間を除き、時間帯を気にせずシステムを使えるようになる、と書かれています。これまでは運転スケジュールに縛られていました。夜に事務作業をする自営業者にとっては、これがいちばん大きい変更です。
2つめ。個人住民税(特別徴収)の手続きがWEBで完結します。これまでPCdesk(DL版)で提供していた個人住民税(特別徴収)の機能をすべてPCdesk(WEB版)に集約し、利用届出から給与支払報告書の提出、特別徴収税額通知(電子データ)の受取り、共通納税までがWEBブラウザで完結する、とされています。給与所得者異動届出や退職所得に係る納入申告も、WEB版での利用になります。
3つめ。GビズIDでログインできるようになります。デジタル庁が提供する事業者向けの共通認証システムです。取得済みのeLTAX利用者IDとGビズIDを一度ひも付ければ、以後はGビズID認証でログインできる、と書かれています。PCdesk(DL版)と民間税務ソフト向けのAPIは対象外です。
4つめ。PCdesk(DL版)は、9月24日以降の初回起動時にバージョンアップが必要です。通信環境によっては10分以上かかる場合がある、と注意書きが添えられています。さらに、これまでDL版で使えていた一部機能(納税や代理行為の一部など)は、更改後はWEB版からのみの利用になります。
評価——良い点と、注文したい点
今回の停止の告知の出し方について、良いと思った点を先に3つ数えます。
一つめ。作業日を5連休にぶつけたこと。9月19日から23日は、11年ぶりの5連休です。そこへ5日間の作業をまるごと押し込み、平日にはみ出したのは9月24日の始業前だけ。システムを止める側が、止められる側の営業日を数えたうえで日程を引いた形跡があります。止める作業は、いつやっても誰かの平日を削ります。それを最小にする置き場所を、きちんと探した日程だと思います。
二つめ。再開時刻を午前8時30分に置いたこと。磐田市役所の受付開始と同じ時刻です。9時でも10時でもなく8時30分。窓口が開くのと同じ瞬間に電子の入口も開くので、その日の朝に納付しようとした人が「まだ動かない」と足止めされる時間が生まれません。1時間の差ですが、朝いちで動く人にとっては1時間ぶんの実利です。
三つめ。告知が早いこと。eLTAX側の記載は令和8年3月10日付、磐田市がページを更新したのは2026年8月18日です。停止の1か月前に市のページに載っている状態は、事業者としてありがたい。秋に申告日程を組む会社が、まだ動かせる時期です。
そのうえで、注文を2つ書きます。私は市を動かす側ではありません。磐田で商売をして、この期間に自分でも申告と納付をする一事業者の要望として読んでください。
1つ。「(予定)」が延びたときの連絡先を、先に書いておいてほしい。磐田市の案内には「令和8年9月24日(木曜)午前8時30分(予定)」とあります。予定です。全国のシステムを入れ替える作業なので、後ろにずれる可能性は当然あります。知りたいのは「延びるかもしれない」ではなく、「延びたらどこを見れば分かるか」のほうです。このページで知らせます、の一行があるだけで、9月24日の朝に画面の前で待つ人の落ち着き方が変わります。
2つ。PCdesk(DL版)のバージョンアップの話を、磐田市のページにも書いてほしい。9月24日以降の初回起動時にバージョンアップが必要で、通信環境によっては10分以上かかる——これはeLTAXのページには書いてありますが、磐田市のページには載っていません。市のページは「詳しくはeLTAXホームページをご確認ください」で外へつないでいます。けれど、9月24日の朝いちばんにDL版を立ち上げて10分固まる人が最初に開くのは、たぶん磐田市のページです。停止期間の告知に一行足すだけで済む話だと思います。
ここは私の考えです——電子だけに寄せきらない
ここから先は事実ではなく、私の考えです。
私は自分の商売で、電子申請もAIも毎日使っています。紙で郵送していた頃には戻りたくありません。だから、システムを新しくするために5日半止めることに、文句はまったくありません。むしろ、24時間365日使えるようになるほうを歓迎します。
そのうえで、ひとつだけ釘を刺しておきたいことがあります。電子の経路だけに寄せきってしまうと、止まった瞬間に手が1本もなくなる、ということです。
今回はたまたま5連休に重なりました。連休でなければ、5日半のうち3日か4日は平日だったはずです。そのとき「うちはeLTAXでしか払っていないので、何もできません」という状態でいるのは、私は怖いと思っています。紙の納付書がどこにしまってあるか、指定金融機関の窓口が何時までか、それを知っている人が社内に一人もいなくなる——これがデジタル化のいちばん静かな落とし穴です。遅いほうの手を捨てない。これは行政への注文ではなく、私自身の店への戒めとして書いています。
対案・結論——今日できる確認は、2つ
地方税を電子で申告・納付している方が、今日できる確認を2つ挙げます。
一つめ。カレンダーを開いて、9月18日(金曜)と9月24日(木曜)に印をつけてください。9月18日は、OSSが夜19時に止まる日。自動車の手続きがあるなら、この日の夕方が締切です。9月24日は、eLTAXが8時30分に戻る日。この2つの日付を先に押さえておけば、5連休のあいだに「あれをやっておけばよかった」と思い出す必要がなくなります。
二つめ。PCdesk(DL版)を使っているかどうかを、今日のうちに確かめてください。使っているなら、9月24日の初回起動でバージョンアップが入ります。通信環境によっては10分以上。9月24日の朝いちばんに納付を予定しているなら、その10分を見込んで、始業を早めるか、前日までに段取りを組み直すかを決めておく。使っていない(WEB版か税務ソフトだけ)なら、この心配は要りません。
どちらも5分で終わります。この2つを確かめておくと、9月の後半が静かになります。
最後に一言。
9月24日という日付には、もうひとつ意味があります。eL-QRを使った公金の電子納付が全国で始まるのも、令和8年9月24日です。保育料や給食費や市営住宅の家賃といった税以外の公金まで、納付書のQRコードで払えるようになる日として、総務省が示している日です。つまり今回の5日半の停止は、単なるメンテナンスではありません。その新しい入口を開けるために、いったん全部を止めているわけです。9月24日の8時30分は、閉じていたものが開く時刻でもあります。
正直に書くと、まだ読み切れていないことがあります。PCdesk(DL版)からWEB版へ機能が集約されることで、うちのような小さい事業者の手順がどう変わるのか、私は自分の手を動かすまで分かりません。納税と代理行為の一部がWEB版だけになる、とだけ書かれています。それが月末の30分で済むのか、半日つぶれるのかは、9月24日以降に触ってみないと言えない。
だから9月24日は、私にとっても「開いたら真っ先に触る日」です。触ってみて手順が変わっていたら、また書きます。
よくある質問
Q. eLTAXが止まるのは、いつからいつまでですか。
磐田市の案内(ページ更新日2026年8月18日)によると、令和8年9月19日(土曜)午前0時から令和8年9月24日(木曜)午前8時30分までの予定です。地方税ポータルシステムeLTAXの更改作業にあわせた全国いっせいの停止で、磐田市だけの措置ではありません。この間はPCdeskや税務ソフトを使った地方税の電子申告・電子納付ができません。
Q. 止まっている間、地方税はどうやって払えばいいですか。
紙の納付書での支払いは止まりません。止まるのは電子の経路です。磐田市の案内では、eLTAXによる電子申告・電子納付、地方税お支払サイトによる電子納付、スマートフォン決済アプリなどによるeL-QRを使った電子納付、OSSによる電子申告に伴う電子納付が利用できないとされています。金融機関やコンビニの窓口に納付書を持ち込む方法は、この期間も使えます。
Q. 9月24日にeLTAXが戻ったら、すぐいつもどおり使えますか。
PCdesk(DL版)を使っている場合は、ひと手間あります。eLTAXの案内によると、更改後も引き続きPCdesk(DL版)を使うには9月24日以降の初回起動時にバージョンアップが必要で、通信環境によっては10分以上かかることがあるとされています。加えて、これまでDL版で使えた納税や代理行為の一部の機能が、更改後はPCdesk(WEB版)からのみの利用になります。
出典(2026年8月確認)
- 磐田市「令和8年9月のeLTAX更改に伴うサービス停止について」(ページ番号1016769、ページ更新日2026年8月18日、2026年8月23日確認。サービス停止期間=令和8年9月19日〈土曜〉午前0時から令和8年9月24日〈木曜〉午前8時30分〈予定〉。利用不可となる手続き例=PCdeskや税務ソフトを利用した地方税の電子申告・電子納付等の手続き、地方税お支払サイト〈eLお支払サイトへ名称変更予定〉による地方税の電子納付手続き、スマートフォン決済アプリ等によるeL-QRを利用した地方税の電子納付手続き、OSSによる電子申告に伴う電子納付手続き。「※令和8年9月24日〈木曜〉から『eLお支払サイト』に名称が変わります」。情報発信元=企画部 市民税課 市民税グループ、静岡県磐田市国府台3-1 本庁舎1階、受付時間 午前8時30分〜午後5時15分、電話0538-37-4826) https://www.city.iwata.shizuoka.jp/kurashi_tetsuzuki/zeikin/1016769.html
- eLTAX 地方税ポータルシステム「令和8年9月のeLTAX更改に伴うサービス停止について」(令和8年3月10日記載、2026年8月21日更新、2026年8月23日確認。「令和8年9月19日(土)0:00 ~ 令和8年9月24日(木)8:30(予定)」「(令和8年9月19日(土)から令和8年9月23日(水)は休祝日中の作業となります。)」。8月21日の追記=「OSS各システムにおいて9/18(金)19:00~9/24(木)8:00の予定でメンテナンスを行うため、メンテナンス期間は申請の受付、委任状作成、状況照会、税・手数料の納付ができません」) https://www.eltax.lta.go.jp/news/14857
- eLTAX 地方税ポータルシステム「eLTAX更改に伴う変更点と注意事項のお知らせ」(2026年8月23日確認。「eLTAXでは、令和8年9月24日にシステム更改を予定しています」。主な変更点=メンテナンス時間を除き24時間いつでも利用可能に/個人住民税〈特別徴収〉に関する機能をすべてPCdesk〈WEB版〉に集約し利用届出から給与支払報告書の提出、特別徴収税額通知〈電子データ〉の受取り、共通納税までをWEBブラウザで完結/GビズIDによるログイン機能を実装〈対象はPCdesk〈WEB版〉〈SP版〉、PCdesk Next、地方税お支払サイト。PCdesk〈DL版〉と民間税務ソフト向けAPIは対象外〉。注意事項=「システム更改後も引き続きPCdesk(DL版)をご利用いただくためには、9月24日以降の初回起動時にバージョンアップが必要です。なお、ご利用の通信環境によっては、バージョンアップに10分以上時間を要する場合がございます」/DL版で利用していた一部機能〈納税や代理行為の一部など〉は更改後はWEB版からのみの利用) https://www.eltax.lta.go.jp/special/5g-news/
- 2026年9月の暦:9月19日(土曜)、9月20日(日曜)、9月21日(月曜・敬老の日)、9月22日(火曜・国民の休日)、9月23日(水曜・秋分の日)の5連休。祝日に挟まれた平日が休日となる規定が9月に適用されるのは2015年以来11年ぶり(2026年8月23日確認)
- 本連載の既報:9月24日から始まるeL-QRによる公金の電子納付と総務省資料(記事0221)、見付天神裸祭は9月19日・20日(記事0253)、市税の納付書と窓口(記事0234)、デジタル化で取り残される人への支え方(記事0187)
※サービス停止の終了時刻は「予定」として公表されているもので、変更される場合があります。最新の情報は磐田市(企画部 市民税課 市民税グループ・電話0538-37-4826)およびeLTAXの公式ページでご確認ください。本文中の「平日は0日」「8時間30分」は、公表された停止期間と2026年9月の暦を筆者が突き合わせて数えたものです。個別の申告期限・納付期限の判断は、顧問の税理士または磐田市の担当課にご確認ください。
