Q. 実家の空き地の草を、いつも燃やしてしまっているんですが、だめなんですか。
だめです。磐田市は「野焼きは法律で禁止されています」と明記しており、罰則は5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金です。燃やさずに出す道は3つあります。長さ50cm以内に切って集積所へ、磐田市クリーンセンターへ自己搬入(10kgあたり157円)、量が多いときは民間のリサイクル施設へ。
導入——燃やすのがいちばん早い、という土地の片づけ方
磐田市が2026年8月19日、「野焼きは法律で禁止されています」というページを更新しました(ページ番号1014979)。
野焼きとは何か。磐田市の定義はこうです。「農地や空き地などの屋外で廃棄物(ごみ)を燃やす行為」。自分の土地かどうかは、書かれていません。関係がないからです。
この記事は、磐田に空き家や空き地を持ちながら遠くに住み、年に何回か草を刈りに帰ってくる方に向けて書きます。
ただ、それは5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金にあたる行為です。法人の場合は3億円以下の罰金と書かれています。
禁止の話だけで終わると、片づけは進みません。後半は、燃やさずに出す3つの手順です。費用と受付時間と、切る長さまで書きます。
まず、事実を整理する——磐田市が書いていること
磐田市の「野焼きは法律で禁止されています」(ページ番号1014979、更新日2026年8月19日)に書かれている内容を並べます。2026年8月20日に確認したものです。
根拠となるのは2つです。「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」と「静岡県生活環境の保全等に関する条例」。市の独自ルールではありません。
禁止の理由も書かれています。「その煙や悪臭により、近隣住民とのトラブルや生活環境の悪化を招くだけでなく、火災や大気汚染の原因の一つとなっている」。近所迷惑と、火事と、大気汚染です。罰則は5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金で、「いずれか、または両方が科せられます」と書かれています。
例外は4つあります。①国または地方公共団体が施設の管理を行うために必要な焼却(河川管理者が行う草木や漂着物の焼却など)、②災害の予防・応急対策・復旧のために必要な焼却(災害時の木くずなど)、③風俗慣習上または宗教上の行事に必要な焼却(門松、しめ縄など)、④農業・林業・漁業を営むためにやむを得ない焼却(農業者が行う稲わらなど)。
そして、この一行が続きます。「上記理由であっても、周辺地域の生活に影響を与える場合は指導の対象となっています」。例外にあたっても、煙が隣の家に流れれば指導が入る、ということです。
問い合わせ先は環境課(磐田市国府台3-1 西庁舎1階、電話0538-37-4874)です。
燃やさずに出す3つの手順
ここからは、刈った草と落とした枝を、実際にどう出すかの手順です。磐田市の3つのページに分かれて書かれている内容を、1か所にまとめます。
手順1——長さ50cm以内に切って、地域の集積所へ。
草・枝・落ち葉は可燃ごみです。集積所に出せる大きさは長さ50cm以内。木の枝の場合は太さ20cm・長さ50cm以内。緑色の指定ごみ袋に入れるか、50cm以内に切って束ね、指定の収集券を貼ります。
ここに上限があります。1回に出せるのは、緑色の指定袋2袋と、木質ごみ2袋または2束まで。庭木を1本切った程度で、すぐ超えます。
そして、いま磐田市では指定ごみ袋以外でも出せる臨時の取り扱いが続いています。2026年10月31日までです。透明か半透明の袋に「可燃」と地区名・氏名を書けば出せます。遠方から来て、袋を買う店を探す時間がない方には、この期間は使いやすいはずです。
手順2——磐田市クリーンセンターへ、車で直接持ち込む。
集積所の上限を超える量なら、磐田市クリーンセンター(磐田市刑部島301)への自己搬入です。
持ち込めるのは長さ2m以内、木枝は直径20cm以内。集積所の50cmより、ずいぶん緩くなります。ただし、太さ20cmを超える木の枝は、自己搬入でも処理できません。幹の太い木を切るときは、先にここを確認しておく必要があります。
料金はごみの重量10kgあたり157円。10円未満は切り捨て、支払いは現金のみです。100kgで1,570円という計算になります。
受付時間は月曜から金曜が午前8時30分から午後4時15分まで、第2・第4日曜日と祝日が午前8時30分から午後0時45分まで。祝日が土曜日の場合と、第1・第3・第5日曜日は休場です。
搬入車両は最大積載量3トン以下に限られます。持ち込めるのは磐田市内から出たごみだけで、運転免許証の提示を求められることがあります。
手順は、申請書に住所・電話番号・氏名・搬入品目を書いて計量棟へ出し、車ごと計量。荷を降ろしてもう一度計量し、その差で精算します。降ろす作業は原則として自分で行います。
市は搬入口と周辺道路のライブカメラをYouTubeで流しています。行く前に画面を見れば、列の長さが分かります。
手順3——量が多いときは、民間のリサイクル施設へ。
磐田市は「刈草、剪定枝の出し方(リサイクル)」(ページ番号1001475、更新日2026年4月23日)で、民間の施設を3か所、実名で案内しています。いずれも有料で、料金は各施設への確認が必要です。
株式会社ヤードウエスト浜松(磐田市上神増1021、電話0539-62-4766)。イワタ草木リサイクルセンター(磐田市塩新田300/福田工業団地内、電話0539-62-4766)。有限会社丸十産業(磐田市大久保727-3、電話0538-59-0047)。
上神増は豊岡の北のほう、塩新田は福田、大久保は磐田の南寄りです。市内の東西南北に散っているので、空き地の場所によって近い施設が変わります。
評価——良い点と、注文したい点
磐田市の一連のページについて、良いと思う点を先に3つ数えます。
一つめ。例外の4つを、具体例つきで書いていること。「原則禁止」で止めず、河川管理、災害時の木くず、門松としめ縄、稲わら、と例を出しています。稲わらが例外だと分かるだけで、農家の方の不安はかなり減ります。
二つめ。罰則の額を、そのまま書いていること。5年以下の懲役、1000万円以下の罰金、法人は3億円以下。この金額は、クリーンセンターの処理料10kgあたり157円で換算すると、約637トン分の処理費にあたります。軽トラックで運ぶ量とは、桁が違います。
三つめ。民間3社を、住所と電話番号つきで実名で出していること。行政が民間事業者を名指しで案内するのは、簡単なことではありません。条件をつけたうえで、逃げずに3社並べています。
そのうえで、一事業者として注文を3つ書きます。私は市を動かす立場にはいないので、これは現場からの要望です。
1つ。「燃やすな」のページから、「ではどう出すか」へのリンクがありません。
野焼きのページ(1014979)の関連情報にあるのは、磐田市迷惑防止条例と、静岡県の同趣旨のページだけです。刈草・剪定枝の出し方(1001475)にも、可燃ごみの持ち込み(1001438)にも、つながっていません。
禁止を伝える課と、出し方を案内する課が違うのは分かります。市の組織上、前者は環境課、後者はごみ資源循環課です。ただ、読む側にとっては同じ1つの困りごとです。リンクを1本足すだけで、「じゃあどうすればいいのか」で止まる人が減ります。
2つ。遠方の持ち主が動ける日が、どこにも書かれていません。
クリーンセンターの受付は平日と、第2・第4日曜日と、祝日だけです。土曜日は使えません。遠方から片づけに来る方は、金曜の夜に着いて土日で作業し、日曜の夕方に帰る、という組み方が多いはずです。その組み方だと、第2・第4日曜日以外は搬入できません。
これは責める話ではなく、先に知っていれば日程の組み方が変わる、という話です。
3つ。「大量にある場合」の大量が、何kgなのか分かりません。
集積所には「指定袋2袋と木質ごみ2袋または2束まで」という上限があります。その先、どこからが民間施設に持って行く量なのかは書かれていません。「軽トラック1台分を超えるなら」でも、目安が1つあれば、持ち主は電話をかける先を自分で決められます。
対案・結論——今日できる確認
提案は3つです。野焼きのページから出し方のページへリンクを1本足すこと。「遠方にお住まいの方へ」の3行を置くこと。民間施設に切り替える量の目安を1つ示すこと。どれも書き足すだけでできます。
読んでいる方が今日できる確認は、ひとつです。次に磐田へ行く日が、第2・第4日曜日か平日にあたるかどうかを、カレンダーで見てください。
あたっていなければ、集積所に出すか、その日を平日に動かすか、民間施設に電話をするかの3択になります。草を刈ってから考えると、刈った草を積んだまま帰ることになります。
ここから先は、私の体験ではなく、私の考えです。空き地の草木は、放っておくと「片づけ」ではなく「工事」になります。膝の高さの草は1日で終わりますが、腰の高さの笹と、幹が太くなった庭木は、業者を呼ぶ話になる。太さ20cmを超えた枝は、クリーンセンターでも受け取ってもらえません。
年に数回でも刈りに来ている方は、その時点で十分に管理をしています。足りないのは意思ではなく、出し先の情報だと私は考えています。
最後に一言。
売る・貸すの前に、まず草をどうするかという話から始まる土地が、磐田にはあります。
野焼きが減らないのは、モラルの問題ではないと私は考えています。燃やすのは無料で、その場で終わるからです。運ぶには車が要り、時間が要り、10kgあたり157円が要る。遠くに住んでいる持ち主にとって、いちばん高いのは料金ではなく、平日の半日です。
だから、注文の中心は「もっと厳しく取り締まれ」ではありません。出し先の情報を、禁止の隣に置いてほしい。それだけです。
1000万円の罰金と、10kgで157円。この2つの数字が同じページに並んでいれば、たいていの人は後者を選びます。
よくある質問
Q. 自分の土地の草を、自分で燃やすのもだめですか。
だめです。磐田市が言う野焼きは「農地や空き地などの屋外で廃棄物(ごみ)を燃やす行為」で、自分の土地かどうかは関係ありません。例外は、河川管理などの施設管理、災害の予防や復旧、門松やしめ縄などの行事、稲わらなど農林漁業を営むうえでやむを得ないものの4つです。例外にあたる場合でも、周辺の生活に影響が出れば指導の対象になります。
Q. 草木を出すのに、いくらかかりますか。
磐田市クリーンセンターへ自己搬入する場合は、ごみの重量10kgあたり157円です。10円未満は切り捨てで、支払いは現金のみ。100kgなら1,570円という計算になります。集積所へ出す場合は、緑色の指定ごみ袋の代金だけです。民間のリサイクル施設は有料で、料金は施設ごとに違うため各社への確認が必要です。
Q. 遠方に住んでいて平日は行けません。土曜に持ち込めますか。
磐田市クリーンセンターの受付は月曜から金曜の午前8時30分から午後4時15分まで、第2・第4日曜日と祝日は午前8時30分から午後0時45分までです。祝日が土曜日にあたる場合と、第1・第3・第5日曜日は休場です。つまり土曜日は使えません。遠方から来る方は、第2・第4日曜日か平日に日程を合わせることになります。
出典(2026年8月確認)
- 磐田市「野焼きは法律で禁止されています」(ページ番号1014979、更新日2026年8月19日、2026年8月20日確認。野焼き=「農地や空き地などの屋外で廃棄物〈ごみ〉を燃やす行為」。「その煙や悪臭により、近隣住民とのトラブルや生活環境の悪化を招くだけでなく、火災や大気汚染の原因の一つとなっていることから『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』および『静岡県生活環境の保全等に関する条例』で禁止されています」。罰則=5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金〈法人は3億円以下〉のいずれか、または両方。例外=国または地方公共団体の施設管理に必要な焼却/災害の予防・応急対策・復旧に必要な焼却/風俗慣習上または宗教上の行事に必要な焼却/農業・林業・漁業を営むためにやむを得ない焼却。「上記理由であっても、周辺地域の生活に影響を与える場合は指導の対象となっています」。情報発信元=環境水道部 環境課、〒438-8650 静岡県磐田市国府台3-1 西庁舎1階、電話0538-37-4874、ファクス0538-37-5565) https://www.city.iwata.shizuoka.jp/kurashi_tetsuzuki/kankyou_hozen/1012164/1014979.html
- 磐田市「可燃ごみの出し方」(ページ番号1007783、更新日2026年8月4日、2026年8月20日確認。可燃ごみ=台所ごみ、布類、紙くず、草・枝・落ち葉ほか。集積所に出せる大きさ=長さ50cm以内、木の枝の場合は太さ20cm・長さ50cm以内。50cmを超えるものは切って集積所に出すかクリーンセンターへ自己搬入。太さ20cmを超える木の枝は自己搬入でも処理できない。集積所に出せる個数=緑色の指定袋2袋と木質ごみ2袋または2束まで。木の枝は50cm以内に切って袋に入れるか、50cm以内に切って指定の収集券を貼る。担当=ごみ資源循環課 電話0538-37-4812) https://www.city.iwata.shizuoka.jp/kurashi_tetsuzuki/gomi_recycle/gomi/1007783.html
- 磐田市「可燃ごみの持ち込み」(ページ番号1001438、更新日2026年8月19日、2026年8月20日確認。搬入先=磐田市クリーンセンター、磐田市刑部島301。持ち込みできるもの=生ごみ、紙くず、木片、木製家具、畳、布団、草木枝ほか。長さ2m以内、木枝は直径20cm以内、畳は1日20枚まで。搬入車両は最大積載量3トン以下〈ロングボディ・ユニック車は不可〉。搬入は原則1日2回まで。搬入できるごみは磐田市内から出たごみに限る。確認のため運転免許証の提示を求める場合あり。受付時間=月〜金曜日 午前8時30分〜午後4時15分、第2・第4日曜日と祝日 午前8時30分〜午後0時45分、ただし祝日が土曜日、第1・第3・第5日曜日の場合は休場。料金=ごみの重量10kgあたり157円、10円未満は切り捨て、支払いは現金のみ。搬入順序=申請書に住所・電話番号・氏名・搬入品目を記入して計量棟へ提出し計量、プラットホームで荷降ろし、再計量して精算。搬入口と周辺道路のライブカメラをYouTubeで配信。担当=環境水道部 ごみ資源循環課 施設運営グループ 電話0538-35-3717) https://www.city.iwata.shizuoka.jp/kurashi_tetsuzuki/gomi_recycle/1014173/1001438.html
- 磐田市「刈草、剪定枝の出し方(リサイクル)」(ページ番号1001475、更新日2026年4月23日、2026年8月20日確認。「ご自宅で伐採・剪定した枝木、刈草が大量にある場合は、下記の民間リサイクル施設へ搬入をお願いします。※有料となります。料金等の詳細は、各施設へお問い合わせください」。株式会社ヤードウエスト浜松=磐田市上神増1021、電話0539-62-4766/イワタ草木リサイクルセンター=磐田市塩新田300〈福田工業団地内〉、電話0539-62-4766/有限会社丸十産業=磐田市大久保727-3、電話0538-59-0047。担当=ごみ資源循環課 電話0538-37-4812) https://www.city.iwata.shizuoka.jp/kurashi_tetsuzuki/gomi_recycle/gomi/1001475.html
※料金・受付時間・搬入条件は変更される場合があります。持ち込む前に、必ず磐田市および各施設の最新の案内をご確認ください。本文の「100kgで1,570円」「約637トン分」は、磐田市が公表した10kgあたり157円という単価から筆者が計算したものです。民間リサイクル施設3社の料金は各社で異なり、磐田市も金額を公表していないため確認できませんでした。「大量にある場合」の具体的な量の基準についても、磐田市は公表していません。野焼きが例外にあたるかどうかの個別の判断は、磐田市環境課(電話0538-37-4874)へご確認ください。評価・注文・提案の部分は、磐田市の公表資料を読んだ筆者の意見であり、市の見解ではありません。
