Q. モアベジキャンペーンって、結局どこで何を食べればいいんですか。
2026年9月1日から30日まで、磐田市内の12店で、野菜を100g以上使った対象メニューを注文するとオリジナルコースターがもらえます。店名とメニューは市が公表しています。事前の申込や登録は要りません。数量限定で、なくなり次第終了です。
導入——9月の1か月、磐田の12店に「野菜100gの一皿」がある
磐田市が2026年9月1日(火曜)から9月30日(水曜)まで、「おみせでモアベジキャンペーン」を実施します。
市内の協力飲食店12店で、野菜を100g以上使った対象メニューを注文すると、健康増進課オリジナルのコースターがもらえる、という内容です。
店の並びを見ると、磐田の地図がそのまま出てきます。中泉、見付、豊島、福田中島、森下、岡、大久保、合代島、富丘、今之浦、東平松。12店が、旧磐田・見付から福田、豊田、竜洋のほうまで散らばっています。1つの地区にかたまっていません。
私は磐田市で不動産業をしています。市内を車で回って、昼を外で済ませる日が多い仕事です。このキャンペーンが狙っているのは、まず私のような人間だろうと思います。
まず、事実を整理する——12店とメニューの一覧
磐田市の案内(ページ更新日2026年8月17日)に書かれていることを、そのまま並べます。
期間は令和8年9月1日(火曜)から9月30日(水曜)まで。目的は「市民のみなさまの野菜摂取量の増加に向け、外食でも野菜を取り入れるきっかけづくり」とされています。
対象メニューは「野菜を100g以上使用した、市が対象と認める」メニュー。参加方法は3ステップです。協力飲食店へ来店する。対象メニューを注文する。コースターを受け取る。それだけです。
コースターは数量限定で、なくなり次第終了と明記されています。
協力店12店と、それぞれの対象メニューは次のとおりです。
炭焼食菜 ふじまさ(中泉569-2/ピザ風トマトチーズ焼き)、やっほーカフェ(見付2342-1/おにぎりプレート)、レブール(豊島313-2/サラダランチ)、かじゅあるkitchen 姫家(福田中島797-2/腸活プレート)、花びし(森下93/日替わりランチ)、たこりき屋本店(岡41-3/サービスランチネギ焼き)。
いいとこまんぢゅう&ランチカフェ(大久保896-48/野菜炒め定食)、community salon cafe Lirio(合代島867-3/日替わり定食)、R食堂 IWATA CURRY(富丘182-3/季節限定 メキシコカレー)、和食や めじ坊(今之浦3-10-3/天丼)、くいしんぼ(東平松688-2/タンメン)、本多屋(中泉604-1/サラダ冷やし中華)。
問い合わせは健康福祉部 健康増進課(iプラザ3階、磐田市国府台57-7、電話0538-37-2013)です。
正直に言うと、私は最初「これ、いる?」と思った
ここから先は、私の本音です。
この案内を最初に見たとき、私が思ったのは「これ、いる?」でした。コースターを配るために、市の担当者が12店を回る。その手間に、見合うものが返ってくるのか。
思っただけではなく、計算もしてみました。
厚生労働省の健康日本21が示す1日の野菜の目標量は350gです。小鉢1皿をおよそ70gと数えて、1日5皿という言い方をします。
対象メニューの条件は野菜100g以上。350gに対して約29%、およそ1.4皿分です。1食食べても、その日の残り250gは自分で何とかすることになります。
期間は30日間。1年365日のうちの約12分の1です。磐田市の人口163,224人(令和8年7月31日現在)を12店で割ると、1店あたり13,602人。全員が来られる規模ではありません。
コースター1枚で、人の食べ方は変わりません。私はそう思いました。
それでも「いる」と思い直した——介護の入口に、脳血管疾患がある
考えが変わったのは、静岡県が出している数字を読んだからです。
静岡県の「野菜マシマシプロジェクト」のページ(更新日2026年3月5日)には、こう書かれています。県民の野菜摂取量は男女とも70gから100gほど不足し、全国順位は男性36位、女性41位。
そして、その次の一文です。
静岡県では、脳内出血をはじめとする脳血管疾患で亡くなる方が全国より多い。そして脳血管疾患は、介護が必要となった主な原因の第2位。
ここからは私の考えです。実家じまいや空き家の話は、家の都合ではなく健康の問題から動き出すことが多い、と私は見ています。親が倒れる。施設に入る。家が空く。不動産の相談は、その後に来ます。
その「倒れる」の中身を統計で見ると、脳血管疾患が上位に並びます。不動産屋が扱っている空き家の一部は、脳の血管から始まっている——私はそう受け止めています。
数字にも直しておきます。磐田市の第9期(令和6〜8年度)の介護保険料は、基準額で年額67,200円、月額5,600円です。65歳以上の全員が払っています。介護が必要になる人が増えれば、次の期の基準額はここから動きます。
不足しているのは1日あたり70gから100g。対象メニューの「野菜100g以上」は、その不足分とほぼ同じ大きさです。偶然かもしれませんが、量の設計としては筋が通っています。
「これ、いる?」への私の答えは、こうなりました。コースター1枚では変わらない。ただ、県が全国と比べて負けている項目が野菜で、その先に介護があるのなら、やらない理由もない。
評価——良い点と、注文したい点
先に、良いと思う点を三つ書きます。
一つめ。店名とメニュー名を、全部公表していること。「協力店多数」ではなく、12店の店名と住所と、それぞれのメニュー名まで出しています。読んだ人が、今日どこへ行けばいいかを決められます。公表の粒度が細かいほど、店にも客が回ります。
二つめ。地区が散っていること。中泉と見付の旧市街だけでなく、福田中島、大久保、合代島、東平松まで入っています。合併した市の事業で、旧町域まで届いているものは、そう多くありません。
三つめ。メニューが背伸びしていないこと。日替わり定食、野菜炒め定食、タンメン、天丼、冷やし中華。健康のために我慢して食べるものではなく、もともと店にあった一皿です。新しいメニューを作らせていないぶん、店の負担が軽い。この設計は現実的です。
そのうえで、一事業者として注文が三つあります。市を動かす立場ではないので、これは要望です。
1つ。協力店の募集を、市民向けの発表と近づけてほしい。
市の飲食店向けページ(更新日2026年8月13日)によれば、協力店の申込期限は2026年8月7日(金曜)でした。市民向けページの更新は8月17日です。市民がこのキャンペーンを知ったときには、店の募集はもう終わっていたことになります。
「うちも出したい」と思った店主が、今年は出られません。募集を知る経路が店側にしかないと、12店から先に広がりにくい。市民向けの発表と同時に「協力店も募集中」と出ていれば、来年の店数は変わるはずです。
2つ。12店が多いのか少ないのか、分母を示してほしい。
私は磐田市内の飲食店の総数を探しましたが、市の公表資料の範囲では見つけられませんでした。ここは未確認です。分母が分からないと、12店が「まず12店」なのか「たった12店」なのかを、読む側が判断できません。
3つ。終わったあとに、何を数えたかを出してほしい。
市は参加店に、期間終了後のアンケートやインタビューへの協力を求めています。仕組みとしては用意されています。あとは、それを公表するかどうかです。コースターを何枚配ったのか。店の売上や客数に動きがあったのか。数えたものを出さないと、来年やるかどうかの判断ができません。
対案・結論——今日できる確認
読む方の立場ごとに、やることを分けて書きます。
外食が多い方へ。12店のうち、自分の勤め先か通勤路の近くにある店を1つだけ選んでください。中泉と見付なら磐田駅から近く、豊島や富丘なら車で回る途中に入れます。1つ決めておけば、9月のどこかで自然に寄れます。探し直す手間が、いちばんの脱落理由です。
健診の数値が気になっている方へ。コースターは目的ではありません。対象メニューを食べた日に、家の夕食であと2皿足せるかどうかが本番です。100gは1日の3割弱。残りは自分の台所の話になります。
店をやっている方へ。今年の申込は8月7日で締め切られています。今からは入れません。ただ、9月の1か月間、12店には「市の案内表」が置かれます。その案内表が客の動きをどれだけ変えるかを、9月中に見に行く価値はあります。来年出すかどうかの判断材料になります。
今日できる確認を、ひとつだけ挙げます。健康増進課(電話0538-37-2013)に電話をして、「協力店の募集は、来年もありますか。時期はいつごろですか」と聞いておくことです。
店をやっている方にはもちろん、食べる側にも意味があります。来年も続くのかどうかで、この取り組みの本気度が分かります。1回きりの単発なら、それはそれで判断材料です。
最後に一言。
私は、行政が健康の話をするのが、あまり得意ではないと思っています。食べるものは、いちばん個人的な領域だからです。他人に指図されて変えるものではありません。
だから最初に「これ、いる?」と思いました。その気持ちは、今も完全には消えていません。
ただ、順番を逆から見ると、少し違って見えます。介護保険料の通知は、8月に全員に届きます。あれは、断れません。断れないものが先にあって、その手前に、断ってもいいコースターが1枚置いてある。
どちらが押しつけがましいかと言えば、答えははっきりしています。
9月1日から30日まで。12店のうち1店で、1回。それで街の数字が変わるとは、私も思いません。ただ、変わらないと決めつけて何も置かないよりは、置いてあるほうがいい。
私は、たこりき屋本店のネギ焼きを食べに行くつもりです。岡の店です。
よくある質問
Q. モアベジキャンペーンに参加するのに、申込や登録は必要ですか。
必要ありません。2026年9月1日から30日までの間に、磐田市が公表している協力飲食店12店のいずれかへ行き、その店の対象メニューを注文するだけです。注文した方に健康増進課オリジナルコースターが渡されます。コースターは数量限定で、なくなり次第終了です。費用は通常のメニュー代金だけです。
Q. うちの店も参加したいのですが、まだ間に合いますか。
2026年9月のキャンペーンには間に合いません。磐田市の飲食店向け案内によれば、協力店の申込期限は2026年8月7日(金曜)で、すでに締め切られています。条件は「加熱前重量100〜120g程度の野菜を使用したメニューを提供できる店舗」でした。次回に備えるなら、健康増進課(電話0538-37-2013)に募集時期を聞いておくのが確実です。
Q. 野菜100gというのは、1日にとりたい量のどれくらいですか。
厚生労働省の健康日本21が示す1日の目標量は野菜350gです。100gはその約29%、およそ3割弱にあたります。小鉢1皿を70gで数える目安に当てはめると、およそ1.4皿分です。1日5皿でちょうど350gという計算なので、対象メニュー1食だけでは目標には届きません。残りは家の食事で足すことになります。
出典(2026年8月確認)
- 磐田市「おみせでモアベジキャンペーン」(ページ番号1016586、更新日2026年8月17日。実施期間=令和8年9月1日〈火曜〉〜9月30日〈水曜〉。目的=市民の野菜摂取量の増加に向け、外食でも野菜を取り入れるきっかけづくり。対象メニュー=野菜を100g以上使用した、市が対象と認めるメニュー。参加方法=協力飲食店へ来店し対象メニューを注文するとオリジナルコースターを受け取れる、数量限定でなくなり次第終了。協力飲食店12店=炭焼食菜 ふじまさ〈中泉569-2/ピザ風トマトチーズ焼き〉、やっほーカフェ〈見付2342-1/おにぎりプレート〉、レブール〈豊島313-2/サラダランチ〉、かじゅあるkitchen 姫家〈福田中島797-2/腸活プレート〉、花びし〈森下93/日替わりランチ〉、たこりき屋本店〈岡41-3/サービスランチネギ焼き〉、いいとこまんぢゅう&ランチカフェ〈大久保896-48/野菜炒め定食〉、community salon cafe Lirio〈合代島867-3/日替わり定食〉、R食堂 IWATA CURRY〈富丘182-3/季節限定 メキシコカレー〉、和食や めじ坊〈今之浦3-10-3 今之浦マンション1階/天丼〉、くいしんぼ〈東平松688-2/タンメン〉、本多屋〈中泉604-1/サラダ冷やし中華〉。情報発信元=健康福祉部 健康増進課、〒438-0077 磐田市国府台57-7 iプラザ〈総合健康福祉会館〉3階、受付時間 午前8時30分〜午後5時15分、電話0538-37-2013、ファクス0538-35-4586) https://www.city.iwata.shizuoka.jp/kenkou_fukushi/otona_kenkou_kenshinsoudan/1016586/index.html
- 磐田市「おみせでモアベジキャンペーン(市内飲食店のみなさまへ)」(ページ番号1016588、更新日2026年8月13日。対象店舗=磐田市内の飲食店のうち、加熱前重量100〜120g程度の野菜を使用したメニューを提供できる店舗。申込期限=令和8年8月7日〈金曜〉。申込方法=申込フォームまたは申込書〈Excel〉。市担当者が対象メニューの案内表および健康増進課オリジナルコースターを各店舗へ配布。対象期間終了後にアンケート・インタビュー等への協力を依頼) https://www.city.iwata.shizuoka.jp/kenkou_fukushi/otona_kenkou_kenshinsoudan/1016586/1016588.html
- 静岡県「野菜マシマシプロジェクト」(更新日2026年3月5日。県民の1日あたりの野菜摂取量は男女とも70g〜100gほど不足し、全国順位は男性36位・女性41位。標準化死亡比では脳内出血をはじめとする脳血管疾患で亡くなる方が全国より多く、脳血管疾患は介護が必要となった主な原因の第2位。野菜の日〈8月31日〉を含む8月〜10月を中心に展開) https://www.pref.shizuoka.jp/kenkofukushi/kenkozukuri/kenkodukuritorikumi/1052251.html
- 磐田市「健幸いわた21」(更新日2025年4月25日。第3次磐田市健康増進計画、第4次磐田市食育推進計画、第2次磐田市自殺対策計画などの総称。計画期間は令和7年度からの12年間) https://www.city.iwata.shizuoka.jp/shiseijouhou/keikaku/kenkou_fukushi/1005542.html
- 磐田市「磐田市の人口 令和8年度」(更新日2026年8月17日。令和8年7月31日現在の人口総数163,224人) https://www.city.iwata.shizuoka.jp/shiseijouhou/profile/toukei/1005583.html
※実施期間・協力店・対象メニュー・コースターの在庫状況は変更される場合があります。お出かけ前に各店の営業日・営業時間をご確認ください。本文の「約29%」「およそ1.4皿分」「1店あたり13,602人」は、公表された数値をもとにした筆者の概算です。1日の目標量350gと1皿70gの目安は厚生労働省の健康日本21によるものです。磐田市内の飲食店の総数は、筆者が探した範囲では市の公表資料から確認できませんでした。介護保険料は磐田市の第9期(令和6〜8年度)基準額であり、個別の負担額は所得段階により異なります。健康や食事に関する個別の判断は、かかりつけ医や管理栄養士にご相談ください。
